コミケで買ったレン先生の小説の感想をX(旧twitter)にあげたいと思いつつ、認証もつけない一般民に140字で表現しようとすると簡素過ぎるかなと思ったので、nothionで書くことにした(ふせったーでも良かったかなとは思う)
同人誌だけじゃなくて小説も頒布してるのはコミケだから当たり前なんだけどそもそも小説おろか同人誌自体を買い漁ること自体が今回が初めてで、前からレン先生を追ってるわけでもない(しかもブルアカのSSとか小説自体もほぼ読んだこともない) きっかけ自体は「Twitterの告知で見かけたから」になると思う。28~31日かけてはコミケに行くための旅行や周るサークルや周り方を考えたり、実際に2日続けて参加して疲れきったので詳細な始まりがちょっと思い出せなくなっちゃった(笑)(確かhalu先生のミヤコの小説もほぼ同タイミングで見かけて気になってほぼ前日の29日とか当日朝くらいに買おうかなの勢いだった気がする、halu先生の方は自分が入場する頃にはなくなってしまってたけれど💦) あらすじ?から記憶喪失になった先生とミユとの関係性に興味が湧いたところが大きかったかな?
いかんせんイベントストーリーや絆ストーリーが終わってしまってると先生とキャラとの関係性てどうだったっけ?となるところが大きかったからミユの絆ストーリーくらいは読み直すくらいはした。でも正直自分の解釈が怪しいところが多々ある気はする。 ミユの存在感の無さというのはネタにはされても、狙撃手として有用な点にもあるからストーリー上そこまで深刻に語られはしてないなとは思う。(ブルアカでそこまで重いストーリーのキャラもそんなにいないけれど)。
人は一人では生きていけない。社会で暮らす中で他人の中に自分という存在があるからこそ、他人は自分という存在を認知するし、それによって自分は自己の確立が出来るんだと個人的に思う。 心に内側に住み着く、住まわせる表現が好き。 ミユは先生との関わりで実際に存在感をいくらか取り戻せてはいた。他のRABBIT小隊の子もそうだが出会いの頃の態度から1章の事件を経て一定の親愛(男女としての恋愛感情までいくかは個人の解釈なところ)を持つに至って、「先生」が信頼できる存在として貴重であってかつ依存しやすいように感じてはいる。 じゃあその「先生」という存在を失うシチュエーションはどうか。 記憶喪失の人間にとって元の人格を求められること=今の自分の否定につながってしまう。「自分」を見ながら「自分じゃない誰か」を見ている。それが「シャーレの先生」として多くの生徒に信頼されているから尚更。 ミユにとっても例外じゃなく今の先生を「先生」とは違う「彼」として見ながらも、再び存在感を失う恐怖から結局「彼」に「先生」を見出そうしてたことを自覚してしまったのも、それに対して当たるように接する「先生」らしからぬ態度に思わず心臓が跳ねるようにゾクッとしてしまった。 忘れられる孤独と忘れてしまう孤独。皆の求めるだろう「先生」に戻るのが最善と分かってはいつつも、ミユにとって目の前で孤独に苛まれる「彼」を連れ出す選択をした感情は複雑だ…。
ミユと一緒になら簡単に部屋を抜け出せた描写も「彼」を見ようとしていなく感じて寂しい気持ちになった。 連れ出したことでミユの中で孤独から救ってくれた「先生」と孤独から救いたい「あなた」とで明確に別の人として切り分けることが出来たけど。でも「あなた」はどんな人と聞かれてうまく答えられないシーンを見てやっぱり複雑な感情だなと思ってしまうね。 自分が「先生」を必要としたように「彼」が自分を必要としてほしい。好きになりたい欲と好きになってほしい欲。人が人と関わる上で双方向が当たり前な願いだと思う。 1人で誰にも気づかれない頃→「先生」と出会って変われた思ってた頃→「先生」を失ったことで変われていなかった自覚を持ち、そこから誰にも見てもらえない「彼」との逃避行で初めて自分が変わってるように感じる流れで、ミユにとって「変わった」実感は「心に住みつく側から心を住まわせる側になったこと」になるんだろうけど、特別な「先生」を失ったことで得たというのが何ともいえんところよね…。
これまでにもあったけど自分だけが知る「彼」に対する陶酔や独占欲みたいな表現が仄暗い感情や顛末を感じさせる。落ち葉の表現が単純な季節だけじゃなく永遠はない、いつかは移ろいいく様を意識させられるね。 先生を手を握って「私はここにいるか」と聞いてたところから「私はここに居ますよ」の台詞の変化に気付いて思わず該当ページを読み返してしまっちゃったね。 ミユが変わりこれからどんな色にもなっていけるだろうという展望やこれまで嫌いに思うところを含めて求められる自分になろうとする「強さ」に対して、生徒ではない「彼」、皆に必要とされる「先生」ではない「彼」、いつかは戻るだろう記憶喪失で不安定な「彼」、どこまでも儚く透明なまま変われず永遠を望む「彼」の対比を勝手に感じてしまう。 p94,p95のミユの台詞はここで既に告白といっても差し支えない温かい言葉よね…これまで複雑だった感情と「彼」がどんな人に対する答え。「彼」は影の薄さも銃の腕も、これしかない思ってた自分のこれまでの価値なんて関係なく自分を求めてくれた「先生」とは違う特別な人なんだって。でもそれってこれまでの自分が持ってた価値を投げ捨ててしまうことじゃないのか?と思う節がある。
一瞬で終わるかもしれない永遠を誓った二人。終わるのがあまりにも早い…! 自慢の生徒だとか、責任感を口にするかつての「先生」が戻ってきたのがこれほど嬉しく感じないことはないな…。 ミユにとって自分一人しか知られず、他の誰にも認められずに消えていってほしくないに対して、誰か一人でも覚えててくれれば自分は消えない…かぁ。大好きな人の心で生き続けることで二人とも孤独ではなくなるってことなのか? 別れの言葉にじんわりきちゃったねぇ。「先生」にしか扱えないシッテムの箱が最後のトリガーなのに思わずうわぁ…て声が漏れちゃったし。
小石を探してたシーンの回想でレンガの破片の下りに直前に絆ストーリー読み返してて良かったぁ!て凄く思った。 役割を終えた存在はこの小説を読む前にふと気になってスクショしてたのよね笑、あと水着ミユの絆ストーリーの章タイトルも何となく思い入れ深くなっちゃった。
「先生」と「彼」とは似た優しさが垣間見えつつも永遠や役割に対する思いは全然違って、でも誰かに憶えてもらう限り孤独にはならない 自分の存在を確かにさせる想いは同じなところが良い…。
見切り発車で読み進めつつ書いてたら、小説に対する感想というより他者との繋がり、存在証明についての思想ばかりになってしまった…。 内容も思った端から書いてるから整合性もまとまりもない気持ち悪い文章になってるだろうし。(あと夜も更けて頭回ってないかも) ブルアカの小説界隈のそれを知らないから、正直とても良いものを読ませてもらいましたと言うより他にないです…! ミユの存在感に関する内容もそうだけど、個人的に公式だと、どこまでも凄い(たまに変態な)先生が自分の役割に苦悩する様を見たのが新鮮だったのと役割を全うせんとする先生の責任感を改めて感じた。他の小説も時間見つけて追っていこうと思う。